メッシュWi-Fi|電波が強いのに遅いときは親機から順に確認
親機の有線接続を基準に、端末のWi-Fi、子機との通信、置き場所を切り分けます。有線バックホールを試す前に確認したい機種と配線の違いも紹介します。
仕事用の机のすぐ横に子機を置いた。パソコンの電波表示は良好なのに、会議の音声が途切れる。こうした場面では、子機から親機へ戻る通信も確認したいところです。Googleは親機と追加ポイントの間を調べるメッシュテストを用意し、この接続が弱いと配下の端末の速度を制限する場合があると説明しています。1
まず親機に届く速度を調べ、その後で机までの経路を比較します。以下は切り分けの手順であり、特定の住宅で測定した結果ではありません。
子機の先にある接続を調べる
子機と親機、または上位の子機との通信をバックホールと呼びます。対応機種ではLANケーブルも利用できます。23 子機のLANポートにパソコンをつないでも、子機自体が親機と無線でつながっていれば、その無線経路は残ります。23
次の表は測定範囲の違いから考える調査先です。診断を確定する表ではありません。4513
| 観察した結果 | 次に比べるもの | まだ分からないこと |
|---|---|---|
| 親機の有線接続も遅い | ケーブル、アダプター、上流の接続 | 共通経路のどこが原因か |
| 親機の近くは良好、机では遅い | 子機の接続先とバックホール | 端末付近の干渉の有無 |
| 特定の端末だけ遅い | 同じ場所で別の端末 | 元の端末のどの部分か |
| 子機へ有線でつないでも遅い | 子機自体の上流接続 | 無線バックホールが影響したか |
| 配線後もアプリは無線表示 | ポート、動作モード、配線経路 | 有線接続が成立しているか |
Googleのメッシュテストは親機と追加ポイントの間を測ります。1 インターネットの速度テストと別々に実行し、それぞれ何を測った結果か書き添えておきましょう。
親機の測定値を先に残す
管理アプリにインターネットの速度テストがあれば実行します。Googleのテストが測るのは、親機またはメインのWifiポイントからの下りと上りです。机のパソコンまでの無線通信は含まれません。4
続いて、正常に使えるLANケーブルでパソコンを親機の対応LANポートにつなぎます。測定中はパソコンのWi-Fiを切り、ケーブル経由になったことを確認してください。同じ測定サービスを使い、時刻と結果、困っているアプリの様子をメモします。
比較する間は、止められる大容量ダウンロードを一時停止します。ほかの端末による帯域の使用も速度低下の要因です。5 親機のテストも有線パソコンも遅ければ、先に両者が通る経路を調べます。この時点では、原因がインターネット側のどの機器かまでは決まりません。
記録は簡単なメモで十分です。「親機の内部テスト」「親機にLAN接続したパソコン」「机のWi-Fi」を別々に書きます。結果の高低だけを並べると、どの区間を比べたのか見失いがちです。同じ条件で値がばらつく場合も、最良の値だけを採用せず、その様子を残してください。次の変更を評価するための比較材料になります。
有線でも、ポートとケーブルを確認する
有線の結果には、パソコンのLANアダプターや途中のハブも関わります。接続速度を表示できる機器なら、その値を各製品の仕様と照合してください。Googleは、経路上の遅い接続や機器が速度を制限すると説明しています。5
親機の内部テストは良好で、有線パソコンだけ遅い場合は、別の正常なケーブルや対応LANポートで比較します。条件をまとめて変えず、結果がどの変更についてくるかを見ます。
この基準を作るために、パソコンをモデムへ直結したり、ネットワーク全体の動作モードを変えたりする必要はありません。配線を変える前に、現在の接続を図に残しておくと作業を戻しやすくなります。
同じ端末で、親機のそばと机を比べる
有線の記録ができたら、同じパソコンで親機の近くと元の机のWi-Fiを測ります。アプリに接続先の子機が表示されるなら、測定時の接続先も記録します。近くに置いた子機につながっているか、表示で確かめてください。
端末の対応規格、距離、障害物、電波干渉は速度に影響します。5 別の端末も同じ机で試すと、場所について回る症状か、特定の端末だけの症状かを整理できます。ただし、その比較だけで故障と判断はできません。
移動前後で使う端末や測定サービスまで変えてしまうと、改善した理由を追いにくくなります。まず同じ組み合わせで比べ、別の端末は原因を絞るための追加確認に使うと整理しやすくなります。測定のたびに細かな設定を調整するより、元の症状が同じ条件で起きるかを先に確かめます。
設定を変える前に、元の内容を保存しておきます。Appleはファームウェアの更新、各アクセスポイントでの設定の統一、WMMの有効化を勧めています。暗号化を無効にしたり、WMMを切ったりする測定は避けてください。6
子機を奥へ押し込まず、途中で試す
無線バックホールが弱ければ、親機や上位の子機に近い、開けた場所で試します。Googleは、電波の弱い場所と近くのポイントの間に子機を置き、厚い壁や家具などの遮蔽物を避けるよう案内しています。1
たとえば部屋の奥の床から、入口付近の棚へ移して比較する方法があります。子機が再接続してからメッシュテストを実行し、机でも元のアプリを試します。移動後の再テストはGoogleの設置ガイドでも推奨されています。最適な場所は間取りや建材によって変わります。7
メッシュの評価だけ上がっても、机まで届くかは別途確認が必要です。
会議で音声が途切れていたなら、最後はその会議アプリで確かめます。速度テストが改善した結果と、普段の作業が改善した結果を分けて残してください。戻す位置や配線も分かるようにしておけば、効果を判断できなかった変更を重ねずに済みます。電源を確保できる場所で両方を満たせないなら、有線バックホールを検討する段階です。73
LANケーブルを使う前に機種を調べる
本体の型番、ファームウェア、動作モード、利用できるポートを確認します。Nest Wifiの拡張ポイントにはEthernetポートがありません。Nest Wifi Proは旧来のNest WifiやGoogle Wifiと同じメッシュに組み込めません。2
Decoをルーターモードで使う場合、サテライトはメインDecoのLAN側へ接続します。ハブを使う場合もその下流です。ブリッジモードでは配線条件が変わります。先にアプリで同じネットワークへ登録し、有線化後は接続状態を確認してください。3
ASUSの全体設定にあるイーサネットバックホールモードと、子機ごとの接続優先度も区別します。全体を有線にするモードは、子機の有線接続を済ませてから使う設定です。無線の子機が残る構成は、機種の案内に従って優先度を選びます。8
ハブ経由で成立しない場合、TP-Linkは対応する子機同士を直接ケーブルでつなぐ比較を案内しています。3 仮配線は通路を避け、余分な経路を追加しないでください。アプリで有線接続を確認できたら、同じ机で測り直します。初期化を急ぐ前に、この比較結果を残しておきたいところです。
参考文献
Footnotes
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Google Home and Nest ヘルプ — メッシュテストの対象と弱い接続への対処:https://support.google.com/googlehome/answer/7620337?hl=ja ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
Google Home and Nest ヘルプ — Ethernet対応機種と有線接続の構成:https://support.google.com/googlehome/answer/7215624?hl=ja ↩ ↩2 ↩3
-
TP-Link サポート — Decoの有線バックホールとルーター/ブリッジモードの配線:https://www.tp-link.com/jp/support/faq/1794/ ↩ ↩2 ↩3 ↩4 ↩5 ↩6
-
Google Home and Nest ヘルプ — 親機からのインターネット速度テストの範囲:https://support.google.com/googlehome/answer/6246634?hl=ja ↩ ↩2
-
Google Home and Nest ヘルプ — 帯域の使用、LANケーブル、上流機器などの確認:https://support.google.com/googlehome/answer/6246489?hl=ja ↩ ↩2 ↩3 ↩4
-
Apple サポート — 設定の保存、更新、セキュリティ、WMMの推奨:https://support.apple.com/ja-jp/102766 ↩
-
Google Home and Nest ヘルプ — 間取り、設置場所、移動後の再テスト:https://support.google.com/googlehome/answer/7183150?hl=ja ↩ ↩2
-
ASUS サポート — イーサネットバックホールモードと子機ごとの優先度:https://www.asus.com/jp/support/faq/1044184/ ↩
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